Zwiftのペースグループ(A・B・C・D・E)の基準は?zFTP・zMAPと体重別ワット、RoboPacerの選び方

この記事の目次
Zwiftでグループライドやペースパートナー(RoboPacer)を選ぶと、A・B・C・D・Eのアルファベットが付いています。英語圏の記事では、Aよりさらに速い「黒いA(A+)」という言葉も見かけます。
この記事では、Zwift公式のサポートページをもとに、ペースグループの基準(W/kgとワット数)と、RoboPacer・グループライドでの使われ方をまとめます。体重別に「何ワットでどのグループになるか」も計算しました。レースのカテゴリーは今は別の仕組み(Racing Score)なので、違いも最後に整理します。
この記事の要点
- 非レースのイベントでは、過去90日のzFTPとzMAPで、走れる一番下のグループが自動的に決まる(Category Enforcement)
- オープンイベントの目安:A=zFTP 4.2W/kg以上かつ250W以上、B=3.36W/kg・200W、C=2.63W/kg・150W、それ未満はD
- ワットの下限があるため、体重が軽い人はW/kgが基準を超えていても下のグループで走れることがある(50kg・55kgの例を計算)
- RoboPacerは14体(2026年9月時点)。D 0.8〜2.4、C 2.6〜2.9、B 3.2〜3.7、A 4.2W/kg
- 「黒いA(A+)」はZwiftPowerの旧レースカテゴリー。今のZwiftのペースグループにはない

ペースグループとは?「速さが近い人どうし」で走るための区分
Zwiftのイベント(グループライド、グループワークアウトなど)は、多くの場合サブグループに分かれています。Zwift公式のEvents FAQでは、サブグループは「パワーが近いライダーをまとめる」ためのものと説明されています。A〜Eの文字は、そのサブグループの「速さの目安」です。
昔は自分でグループを選ぶだけでしたが、今は多くのイベントでCategory Enforcement(カテゴリーの強制)がかかっています。自分の記録から「走れる一番下のグループ」が決まり、それより下のグループには参加できない仕組みです。速い人が遅いグループに入って集団を引き離す、という問題を防ぐためのものです。
公式の基準:zFTPとzMAPで決まる
Zwiftサポートの「Category Enforcement – Pace Groups」によると、グループは直近90日間のすべてのアクティビティから計算した2つの値で決まります。
- zFTP:Zwiftが推定するFTP(1時間ほど続けられる出力の目安)
- zMAP:Zwiftが推定する最大有酸素パワー(VO2maxに近い強度で数分続けられる出力の目安)
オープンイベントの基準
| グループ | zMAP(W/kg) | zFTP(W/kg) | zFTP(ワット) |
|---|---|---|---|
| A | 5.1以上 | 4.2以上 | 250W以上 |
| B | 4.1以上 | 3.36以上 | 200W以上 |
| C | 3.2以上 | 2.63以上 | 150W以上 |
| D | 3.2未満 | 2.63未満 | — |
| E | — | — | —(90日のデータがない人向け。主催者が設定した場合のみ) |
ルールのポイントは次の2つです。
- zMAPとzFTPのW/kgのうち、高いほうで判定される(どちらか一方が基準を超えれば、そのグループになる)
- ただし、zFTPのワット数もそのグループの下限を満たしている必要がある
公式ページには「zMAP 3.2W/kg、zFTP 2.63W/kg、zFTP 140W」の人の例が載っていて、W/kgではCの基準ですが、ワット数が150Wに届かないためD〜Aのどれにも参加できる、とされています。
女性限定イベントの基準
| グループ | zMAP(W/kg) | zFTP(W/kg) |
|---|---|---|
| A | 4.8以上 | 3.88以上 |
| B | 4.1以上 | 3.36以上 |
| C | 3.2以上 | 2.63以上 |
| D | それ未満 | それ未満 |
計算してみた:体重別「このワットを超えると上のグループ」
W/kgの基準とワットの下限の両方があるので、体重によって境目のワット数が変わります。zFTPだけで判定した場合に、C・B・Aが「一番下のグループ」になる最小のzFTPを計算しました(体重×W/kgと、ワットの下限のうち大きいほう。1W未満は四捨五入)。
| 体重 | Cになる zFTP | Bになる zFTP | Aになる zFTP |
|---|---|---|---|
| 50kg | 150W | 200W | 250W |
| 55kg | 150W | 200W | 250W |
| 60kg | 158W | 202W | 252W |
| 65kg | 171W | 218W | 273W |
| 70kg | 184W | 235W | 294W |
| 75kg | 197W | 252W | 315W |
| 80kg | 210W | 269W | 336W |
たとえば体重55kgの人は、2.63W/kgなら約145Wですが、ワットの下限は150Wです。そのため145〜149Wの間はW/kgではCでもDに参加できることになります。体重50kgなら、Aの4.2W/kgは210Wですが、Aに入るのは250Wからです。体重が軽い人ほど、ワットの下限が効いてきます。
反対に、体重60kg以上ではW/kgの基準のほうが高くなるので、ワットの下限はほとんど関係しません(60kgのAは252W)。
RoboPacer(ペースパートナー)のカテゴリー
RoboPacerは、決まったW/kgで24時間走り続けるボットの集団です。ホーム画面の「ROBOPACERS: 24/7 GROUP RIDES」から参加できます。2026年9月21日の更新で20体から14体になり、すべてWatopiaの比較的平坦なルートを走るようになりました(ルートは週2回、7:00 UTC=日本時間16:00に入れ替わり)。
| カテゴリー | RoboPacer | 目標(W/kg) | 体重65kgの場合 |
|---|---|---|---|
| D | Sofia/Taylor/Cruz/Mochi/Bernie/Miguel/Dani/Maria/Betty | 0.8〜2.4 | 52〜156W |
| C | Coco/Yumi | 2.6・2.9 | 169W・189W |
| B | Jacques/Genie | 3.2・3.7 | 208W・241W |
| A | Constance | 4.2 | 273W |
RoboPacerは坂で出力を変えます。公式FAQによると、上り1・2・3%で+3・+6・+10%、下り1・2・3%で−6・−12・−20%です。体重65kgでConstance(4.2W/kg、273W)に付いていく場合、3%の上りでは約300W、3%の下りでは約218Wになる計算です。
ほかに、公式ページでは次のことが説明されています。
- RoboPacerから50m以内にいると、Drops(ゲーム内通貨)のボーナスが付く(最大2.5倍)
- RoboPacerの光の色はカテゴリーで違う(公式ページにはAが赤、Bが緑と書かれている)
- TTバイクに乗っていると、ドラフティング(風よけ)の効果を受けられない
- スタートから一緒に走れば、ルートバッジも取れる
RoboPacerは参加の制限(Category Enforcement)がなく、どれにでも付いていけます。決まったワットで走れるので、FTPテストの結果から「自分は何W/kgか」を出して、少し下のカテゴリーをZ2走に使う、という選び方もできます。
グループライドでの使われ方
グループライドでは、イベントのページに各サブグループの「目安のW/kg」が書かれていることが多く、主催者がそのペースでリーダーを走らせます。Category Enforcementがかかっていれば、上の表の基準で参加できるサブグループが決まります。
- グループライド:リーダーが目安のペースを保ち、集団で走る。下りや平地では集団の後ろ(ドラフト)にいるとかなり楽になる
- グループワークアウト:Events FAQによると、ラバーバンド(rubberbanding)で全員がまとまって走るので、出力の違いがあっても離れにくい
- Eグループ:90日分のデータがない新しいユーザー向け。主催者が設定したイベントだけにある
イベントによっては「Category Enforcementなし」で、自分でグループを選べることもあります。その場合も、イベント説明にある目安W/kgを見て、自分のzFTPより少し下のグループを選ぶと、最後まで集団についていきやすくなります。
「黒いA(A+)」とは
英語圏では、Aよりさらに上を「A+」、黒いアイコンから「black A」と呼ぶことがあります。これはZwiftPower(レース結果の集計サイト)の旧カテゴリーで、Zwift公式フォーラムで引用されているZwiftPowerのヘルプでは、過去90日の20分パワー上位3回の平均が4.6W/kg以上の人がA+とされています。
一方で、今のZwiftのペースグループ(Category Enforcement)の公式ページにはA+はなく、Aが一番上です。グループライドで「A+」と書かれていても、Zwiftが自動で判定するグループではなく、主催者が独自に決めた目安だと考えてください。
レースのカテゴリーとの違い
以前はレースもA〜Dで分けていましたが、今のZwiftのレースはZwift Racing Score(1〜1000)で分かれます。公式のRacing FAQでは、FTPを使ったA〜Dの代わりにRacing Scoreを使う、と説明されています。
| ペースグループ(グループライドなど) | レースカテゴリー | |
|---|---|---|
| 決まり方 | 過去90日のzFTP・zMAP(W/kgとワット) | Zwift Racing Score(レースの成績で上下) |
| 数値 | A〜E | 1〜1000のスコア(690〜1000、520〜690、350〜520、180〜350、1〜180の5つの帯) |
| 対象 | グループライド、グループワークアウトなど | Zwiftのレース |
FTPの目安としてのペースグループについては、FTPの平均はどれくらい?でもかんたんに触れています。
まとめ
- ペースグループは過去90日のzFTPとzMAPで決まり、W/kgの高いほうと、zFTPのワットの下限で判定される
- オープンイベントのzFTPの目安は、A 4.2・B 3.36・C 2.63W/kg(250・200・150W)
- 体重が軽い人は、ワットの下限のおかげで下のグループに参加できることがある
- RoboPacerは14体。自分のW/kgから、練習の目的に合わせて選べる
- 黒いA(A+)はZwiftPowerの旧カテゴリー。レースは今はRacing Scoreで分かれる
