Jon’s Mixとは?Zwift共同創業者が作った54分ワークアウトの内容と走り方

Jon's Mixとは?|54分20秒のワークアウト構成(150%×1分、265%×10秒、89%×10分)を描いたアイキャッチ ワークアウト解説

Jon’s Mix(ジョンズ・ミックス)は、Zwiftの共同創業者Jon Mayfieldが考案したワークアウトです。開発チームが新機能のテストに使っていたことでも知られています。1分間の高強度インターバル、10秒スプリント、10分間のスイートスポット(SST)の3種類を、54分20秒のなかで順番にこなします。

The Gorbyや The Wringerのように「1種類の刺激で限界まで追い込む」メニューではありません。短時間で幅広い強度を一通り踏める、いわばZwiftワークアウトの“幕の内弁当”です。この記事では、Jon’s Mixの構成、FTP別のワット数、走り方のコツ、向いている人を、What’s on Zwift?とZwift公式の情報をもとに解説します。

※ワークアウトの内容・収録コレクションはZwiftのアップデートで変わることがあります。本記事の情報は確認日(2026年10月3日)時点のものです。

Jon’s Mixとは?Zwift開発チームの“テスト用”ワークアウト

What’s on Zwift?の解説によると、Jon’s MixはZwift共同創業者のJon Mayfieldが作ったワークアウトで、Zwiftの開発チームが機能テストに広く使ってきたものです。Zwift公式ブログでも「co-founder Jon Mayfieldが開発テスト用セッションとして設計した」と紹介されています。

Zwift公式ブログは30〜60分のワークアウトを4段階の「フィットネス・ピラミッド」に分けており、Jon’s Mixは土台(Tier 1:The Foundation)に入っています。難易度は5段階中2で、「汗はたっぷりかくが、疲れ切ることはない」と説明されています。同じ記事で The Gorby と The Wringer は難易度5です。

Jon’s Mixの基本データ

項目内容
所要時間54分20秒
ストレスポイント(Zwift上の負荷指標)71
ゾーン別の時間Z1:16分/Z2:15分/Z3:20分/Z6:4分(Z4・Z5はなし)
公式の難易度2/5(Zwift公式ブログ)
収録コレクション30-60 minutes to burn(What’s on Zwift?の表記。「Available in Zwift」)
考案者Jon Mayfield(Zwift共同創業者)

Jon’s Mixのメニュー構成

What’s on Zwift?に掲載されている構成を、ブロックごとに整理しました。

ブロック内容時間
ウォームアップ30%→70%FTPへ徐々に上げる6分
① 1分インターバル1分 150%FTP + 1分30秒 55%FTP を3回7分30秒
② スプリント10秒 265%FTP を5本。間のレストは 2分(65%)→1分30秒(55%)→1分(45%)→30秒(35%)と短く・軽くなり、5本目のあとに5分(60%)約10分50秒
③ SST10分 89%FTP → 5分 60%FTP → 10分 89%FTP25分
クールダウン70%→30%FTPへ下げる5分
Jon's Mixのワークアウト構成図。6分のウォームアップ、1分150%FTP×3本、10秒265%FTPのスプリント×5本、89%FTPのSST10分×2本、5分のクールダウンで合計54分20秒

※②の「約10分50秒」は、スプリント5本(計50秒)と、その間および直後のレスト(2分+1分30秒+1分+30秒+5分)の合計です。③の最初の10分の前にある5分レストは②に含めています。

なお、過去のZwift公式グループワークアウトの告知文では、①のレストが「1分 @55%」と書かれています。現在のワークアウトデータ(What’s on Zwift?)では1分30秒なので、本記事はWhat’s on Zwift?の数値に合わせています。

FTP別の目標ワット数(例)

%FTPをワットに直すと、次のようになります(小数点以下は四捨五入)。Zwiftは設定したFTPから自動で計算するので、FTPが正しく設定されていることが前提です。

FTP150%(1分)265%(10秒)89%(SST)55%(レスト)
150W225W398W134W83W
200W300W530W178W110W
250W375W663W223W138W
300W450W795W267W165W

FTPの意味や測り方はロードバイクのFTPとは?初心者でも分かる意味・測り方・使い方で解説しています。

3つのブロックで何を刺激しているのか

What’s on Zwift?は「1分間のバースト、全力スプリント、FTPのすぐ下にあたる“スイートスポット”の長いブロック2本」と説明しています。強度帯で言えば、次のように分けて考えると分かりやすいでしょう。

  • ① 150%FTP×1分:FTPを大きく超える強度。Zwiftのゾーン区分ではZ6(無酸素域)に入ります。
  • ② 265%FTP×10秒:ほぼ全力のスプリント。レストが1本ごとに短くなるので、後半ほど回復しきれない状態で踏むことになります。
  • ③ 89%FTP×10分×2本:いわゆるSST(スイートスポット)の強度。前半で脚を使ったあとに行うため、新鮮な脚でやるSSTより苦しく感じます。

SSTの強度設定や効果はSSTとは?FTPアップに直結するスイートスポットの効果と実践法で詳しく解説しています。

Jon’s Mixの走り方とコツ

① 1分インターバルは「最初の1本で飛ばしすぎない」

150%FTPの1分は、ワークアウト開始から6分後に始まります。ウォームアップが短めなので、1本目で目標を大きく超えて踏むと、2・3本目と後半のSSTに響きます。ERGモードなら目標ワットに合わせて負荷が自動で調整されるので、ケイデンスを一定に保つことに集中しましょう(以下、ペース配分のアドバイスは編集部の見解です)。

② スプリントはERGの仕組みを理解して臨む

ERGモードは、ケイデンスに関係なく目標ワットになるようトレーナーが抵抗を調整する仕組みです。Zwift Insiderは、疲れてケイデンスが落ちると抵抗がさらに増え、最後はペダルが止まってしまう「Spiral of Death(死のスパイラル)」に注意するよう解説しています。抜け出すには、軽いギアに替えてケイデンスを上げることが勧められています。

また、ERGのオン/オフはワークアウト中でも、画面下のアクションバーやZwift Companionアプリから切り替えられます。10秒スプリントを自分のギア操作で踏みたい場合は、スプリントの前にERGを切り、SSTに入る前に戻すという使い方もできます。

③ SSTは「疲れた脚で一定に踏む」練習と割り切る

前半で無酸素域を使ったあとのSSTは、同じ89%でも数字以上にきつく感じます。ここで大事なのは、出力を上下させずに10分を淡々と刻むことです。1本目と2本目の間には5分のレスト(60%FTP)があるので、呼吸を整えてから2本目に入りましょう。

高強度のあとに一定ペースで踏む練習の考え方は、高強度の直後にZ2を入れると強くなる理由も参考になります。

④ 完遂できそうにないときは

体調や疲労によっては、無理に最後まで続ける必要はありません。Zwiftのワークアウトでは目標強度を手動で下げられます。たとえば同じZwiftのワークアウト「Aerobic Builds」の説明文にも、疲れている日は高い区間のワットを下げてよいと書かれています。強度を少し下げてでも一定ペースで走り切るのも一つの方法です(編集部の見解)。

Jon’s Mixが向いている人・向いていない人

向いている人

  • 1時間以内で、スプリントからSSTまで幅広い強度を一度に練習したい人
  • The GorbyやThe Wringerはまだきついが、高強度にも少しずつ慣れておきたい人(公式難易度はGorby・Wringerの5に対してJon’s Mixは2)
  • 同じSSTメニューの繰り返しに飽きてきた人
  • Zwiftレースのように、スタートダッシュやアタックのあとで一定ペースに戻る展開に慣れたい人(編集部の見解)

向いていない人・注意したい人

  • FTPをまだ測っておらず、推定値のまま走っている人(150%や265%の目標が実力とずれやすくなります)
  • ベース期で低強度だけを積みたい時期の人(Z2中心なら別のワークアウトが適しています)
  • 前日に高強度練習をしていて、疲労が残っている人

Z2中心の練習についてはZ2トレーニングの効果とは?FTPを伸ばす有酸素基盤の科学をご覧ください。

Jon’s Short Mix(約30分版)との違い

時間がない日向けに、Jon’s Short Mixという短縮版もあります。What’s on Zwift?では「30 minutes to burn」コレクションに入っており、「Available in Zwift」と表示されています。

項目Jon’s MixJon’s Short Mix
所要時間54分20秒29分30秒
ストレスポイント7145
1分インターバル150%×3本(レスト1分30秒 55%)150%×2本(レスト30秒 64%)
スプリント10秒 265%×5本10秒 300%×3本(レスト1分 75%)
SST10分 89%×2本10分 89%×1本

他のZwiftワークアウトとの使い分け

ワークアウト時間ストレスポイント主な刺激
Jon’s Mix54分20秒71無酸素・スプリント・SSTのミックス
The Gorby1時間81110%FTP×5分×5本(VO2max)
The McCarthy Special1時間90100→112→125%FTP×各3分×3セット
The Wringer43分45秒87205%FTP×30秒×12本(レストが短くなる)
SST (Short)50分6696%と89%FTPを5分ずつ交互に40分

週に高強度を2回入れるなら、1回はGorbyやMcCarthyのような一点集中型、もう1回はJon’s Mixのようなミックス型、という組み合わせも考えられます(編集部の見解)。目的別の選び方はZwiftおすすめワークアウト12選でまとめています。

よくある質問(FAQ)

Q. Jon’s MixはZwiftのどこにありますか?

A. What’s on Zwift?では「30-60 minutes to burn」コレクションに分類され、「Available in Zwift」と表示されています。一方、Zwift公式ブログでは「Less than 60 minutes to burn」で探すよう案内されています。Zwiftは2023年10月(バージョン1.49)にワークアウトのコレクションを58から14に再編しているため、バージョンによって表示名が違う可能性があります。

Q. 初心者でもできますか?

A. Zwift公式ブログの難易度は5段階中2で、Zwiftのワークアウトのなかでは取り組みやすい部類です。ただし150%FTPや265%FTPの区間があるので、FTPを測ってから行いましょう。

Q. 毎日やってもいいですか?

A. Zwiftフォーラムでは「毎日やるとオーバートレーニングにならないか」という質問に対し、1回71ストレスポイントなので7日続ければ週497になる、高強度が含まれるので毎日は回復が追いつかない、といった意見が寄せられています(いずれもユーザーの意見です)。編集部としても、高強度を含むメニューは連日ではなく、Z2や休養日と組み合わせることをおすすめします。

Q. ERGモードはオンとオフのどちらがいいですか?

A. SSTブロックはERGオンのほうが出力を一定に保ちやすいでしょう。10秒スプリントは、ERGのままでも行えますが、自分でギアを操作して踏みたい場合はワークアウト中にERGを切り替えられます。

Q. Jon’s MixでFTPは上がりますか?

A. Jon’s Mix単体でFTPがどれだけ上がるかを示したデータは確認できませんでした。SSTを含むメニューなので、継続的なトレーニングの一部として組み込むのが現実的です。

まとめ

  • Jon’s Mixは、Zwift共同創業者Jon Mayfieldが考案し、開発チームがテストに使ってきたワークアウト
  • 54分20秒・71ストレスポイントで、150%FTP×1分、265%FTP×10秒スプリント、89%FTP×10分のSSTを1本でこなす
  • Zwift公式の難易度は5段階中2。GorbyやWringer(難易度5)より取り組みやすい
  • スプリント後のSSTは「疲れた脚で一定に踏む」意識で。ERGのオン/オフは途中で切り替えられる

高強度系のワークアウトにも挑戦したくなったら、The Gorby、The Wringer、The McCarthy Special、Rattlesnakeの解説もあわせてどうぞ。ほかのワークアウト解説はZwiftワークアウト解説まとめから探せます。

情報は確認日時点(2026年10月3日)のものです。Zwiftのワークアウト内容、収録コレクション、難易度表示はアップデートで変わることがあります。

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