Zwift Coachのプランが思った通りに動かない理由|公式の仕様と使い始めの確認リスト

Zwift Coachが思った通りに動かない理由。4日選んでも4回とは限らない、休んだ分は後で取り返さない、FTP更新だけではプランは変わらない、目標は途中で変えられない

Zwift PlusのZwift Coachは、目標と走れる日をもとに練習の予定を自動で組み、走った結果に合わせて組み直すしくみです。ところが使い始めると「4日選んだのに3回しか入っていない」「FTPが上がったのにメニューが変わらない」など、思っていた動きと違う場面が出てきます。

Zwiftの公式告知には、「プランが意外な動きをしても、それは仕様の可能性がある」と書かれています。この記事では、Zwiftのサポート記事4本と公式フォーラムの告知をRIDE-GATE編集部で読み比べ、戸惑いやすい場面ごとに「公式の説明」と「やること」を表にまとめました。Zwift Plusの料金やCoachの概要はZwift Plusとは?料金・Coach・Videoの解説をご覧ください。

この記事の要点

  • 選んだ曜日は「走れる候補」。公式は「4日選んでも4回とは限らない」と説明している
  • 休んだワークアウトは後で取り返さず、この先の予定を組み直す。楽な週や、時間を使い切らない週も仕様
  • FTPが変わっただけではプランは変わらない。プランの設定を何か1つ変えて保存すると組み直される
  • 変更は提案として出て、Adapt Planを押すまで反映されない
  • トレーニングの目標は途中で変えられない。変えるならプランを消して作り直す(週ごとの報酬も最初から)

まず押さえたいCoachの前提

戸惑う場面を見る前に、公式の説明から前提を3つ確認しておきます。

  1. プランの作成と管理はZwift Companion(スマホアプリ)で行う。告知では、新しいホーム画面が入ったv3.91以降に更新するよう案内されています。Companionを更新しないとCoachが出てこない、という質問にはZwiftのスタッフが「v3.91に更新を」と答えています。
  2. プランの長さは4週・8週・12週のどれか、または最大6か月先のイベントに向けた期間。Coachが組むのは自転車の練習だけです。
  3. 毎日の中身は「狙い+時間+強さ」で決まる。告知では、プランの下には「狙い(focus)+時間+強さ」の指示があり、それを好みに合うコンテンツに当てはめている、と説明しています。決められたワークアウトそのものを走らなくても、目標に沿っていればよいという考え方です。

Coachは毎日の練習をStress(強さと時間から出す練習の負荷)とFocus(その日の練習の狙い)の2つで評価し、プランを組み直すかどうかを決めます。狙いは次の9種類です。

Focus(公式の名前)公式の説明(編集部訳)近い内容の記事
Active Recoveryごく楽に走る。追加の負荷はほとんどない—
Endurance一定の有酸素の走り。長く走る力をつけるパワーゾーン一覧(Z2)
Tempo楽な持久走より上の強さを続けるパワーゾーン一覧(Z3)
Sweet Spot閾値のすぐ下。しっかりした刺激と、疲れすぎない負担のバランスSSTの解説
ThresholdFTP前後の強さを続ける2x15 FTP Intervals
VO2Max高い強さの有酸素の力を上げる、きついインターバルVO2maxインターバル
Anaerobic続けられる有酸素のパワーを超える、短くとてもきつい努力—
Neuromuscularスプリントのような、ごく短い爆発的な努力—
FTP TestFTPを見積もり、練習の強さを決めるためのテストFTP測定方法の比較
表1 Zwift Coachの9つのFocus。説明はZwift Support「Using Zwift Coach」を編集部が訳し、公式の並び(アルファベット順)を強さの順に並べ替えた

戸惑いやすい10の場面と、公式の説明

ここからが本題です。公式の告知とサポート記事に書かれている内容を、使い始めの人が引っかかりやすい場面ごとに並べました。「やること」は公式の手順か、公式の説明から編集部が整理したものです。

戸惑う場面公式の説明(編集部要約)やること
① 4日選んだのに、予定は3回しかない走れる日は「候補で、約束ではない」。4日選んでも4回とは限らず、もっと少ない日数で組まれることがある故障ではない。回数を増やしたいときは、まず予定どおり走って様子を見る
② 今週は練習時間がやけに短い・楽楽な週(回復やイベント前の調整)も、強くなる流れの一部として組み込まれている。回復週やイベント週は、決めた週の時間を使い切らないことがある楽な週を「足りない」と感じても、追加で強度を上げすぎない
③ 空いている時間ほど練習が増えない練習時間は「走れる時間だけでなく、今の体力に合わせる」と公式は説明している。1週の時間・強さ・回数・いちばん長い日の長さは週ごとに変わる走れる時間を増やしても、すぐにすべて埋まるとは限らないと考えておく
④ 休んだワークアウトが後ろにずれてこない休んだ分は後から「取り返さない」。代わりにこの先の道のりを組み直す休んだ日を別の日に詰め込まない。組み直しの提案を待つ
⑤ 予定と違うワークアウトやレースを走った違う練習をした場合は、予定と似た練習効果があったかをCoachが評価する。同じ日に複数走ったときは、合計の負荷とその日の狙いで見る。レースやグループライド、外での走行、休養も「かまわない」とされている走った後にCoachの評価と、組み直しの提案が出ていないかを確かめる
⑥ FTPを更新したのにプランが変わらないFTPが変わっても(手で直しても、Zwiftが自動で更新しても)プランは自動では組み直されないCompanionの「Plan」→右上の管理アイコン→設定を何か1つ変える→「SAVE CHANGES」
⑦ 変更の提案が出たのに予定が前のまま休んだ・日をずらした・違う練習をした・イベントを追加した・走れる日を変えたときに、Coachが変更を提案することがある。提案は自動では反映されない提案の内容と理由を読み、「Adapt Plan」で反映、「Not Now」で見送る
⑧ 他のサービスから送ったワークアウトと同じ日に重なる連携した他のサービスからZwiftに送ったワークアウトはCoachの予定に含まれず、同じ日に並ぶことがある。Coachはそれを消したり動かしたりしない。一方、自分でZwiftの予定に追加したものは考慮されるCoachで組むなら、他サービスからの予定送信を整理する。追加の練習はZwiftの予定に自分で入れる
⑨ 外で走った分にCoachのコメントがない連携したGarmin・Hammerhead・Wahooのアカウントで記録した走行(外での自転車やランも含む)は、最近の練習の評価やプランの組み直しに使われる。ただし外での走行にはCoachのフィードバック(コメント)は出ない外で走る人は、使っているサービスとZwiftを連携しておく
⑩ 目標を変えたい・長く休みたい目標はプランを作った後は変えられない。別の目標にするにはプランを消して作り直し、週ごとの報酬も最初からになる。プランの長期の一時停止はできないが、休みは前もって予定に入れられる目標を決めてから作る。旅行などの休みは決まった時点で予定に入れる
表2 Zwift Support「Using Zwift Coach」「Zwift Coach and Connected Data」「Zwift Plus FAQ」と公式フォーラムの告知(2026年10月29日)を編集部が場面ごとに整理
Zwift Coachのプランが変わるときと自動では変わらないもの。変更の提案が出るのは予定を休んだ・ずらした、違う練習をした、イベントを追加、走れる日や時間を変えた、目標より強すぎ弱すぎたとき。FTPの変化、他サービスの予定、提案が出ただけ、トレーニングの目標は自動では変わらない
図1 プランが変わるきっかけと、それだけでは変わらないもの(公式の記述をもとに編集部作成)

図1のように、Coachの組み直しは「練習や予定に何かが起きた」ときに提案として出てきます。また、その日の負荷や狙いより弱すぎた・強すぎた場合も、組み直しの判断材料になると公式は書いています。逆に、FTPの変化と、他のサービスから送られた予定は、それだけではプランに反映されません。いちばん見落としやすいのはFTPです。

FTPテストの後は「設定を保存し直す」:公式の手順は、Companionで「Plan」を開き、右上の管理アイコンから使える設定のどれかを1つ変えて「SAVE CHANGES」を押す、というものです。これで新しいFTPを使ってプランが組み直されます。FTPの測り方はFTP測定方法の比較、パワーメーターとトレーナーの数値がずれる場合はZwiftでトレーナーとパワーメーターを両方使う設定を参考にしてください。

週の区切りと報酬を計算してみた

Coachのプランには、トレーニング週ごとに1回、XPかDrops(Zwift内の通貨)がもらえる報酬があります。その週に1回以上走るともらえ、1回も走らなかった週の分はもらえません。注意したいのは、週の区切りが月曜ではなくプランを始めた日の曜日になる点です(公式の例では「木曜に始めたら、毎週木曜から」)。

そこで編集部で、この記事の公開日の11月5日(木)にプランを始めた場合の区切りを計算しました。

11月5日(木)にZwift Coachのプランを始めた例。トレーニング週は木曜から水曜。報酬は1週に1回、4週プランの最終日は12月2日、8週は12月30日、12週は2027年1月27日。会員全員への開放は日本時間11月10日3:00に終わる
図2 11月5日(木)に始めた場合のトレーニング週(編集部の計算例)
プランの長さ最後の週最終日の目安報酬の機会
4週第4週(11/26〜12/2)12月2日(水)最大4回
8週第8週(12/24〜12/30)12月30日(水)最大8回
12週第12週(2027/1/21〜1/27)2027年1月27日(水)最大12回
イベントに向けたプランイベントの週イベントの日(最大6か月先。11/5開始なら2027年5月上旬まで)週の数だけ
表3 開始日から7日ごとに区切り、週の数×7日で編集部が計算。最終日は計算上の目安で、Zwiftの画面の表示を優先してください

週の始まりが木曜なら、木〜水の7日間のどこかで1回走れば、その週の報酬の条件を満たします。月曜始まりのカレンダーで数えると、ずれるので注意してください。なお、報酬の量はプランによって違ったり変わったりすることがある、と公式は書いています。

お試し開放について:Zwiftは、有料会員全員にVideoとCoachを1週間開放していて、終わりは日本時間11月10日(火)3:00(11月9日 18:00 UTC)です。上の例でいえば、第1週の途中で開放が終わります。開放が終わった後のプランの扱いは、今回確認した公式ページには書かれていませんでした。詳しくはZwift Plusの解説の追記をご覧ください。

使い始めのチェックリスト

公式の手順と注意点を、プランを作る前・作った後・毎週の3つに分けて、編集部でチェックリストにしました。

プランを作る前

  • ☐ Zwift Companionを最新版(v3.91以降)にした
  • ☐ ZwiftのFTPを今の力に合わせた(古いままなら先にFTPテスト)
  • ☐ 外でも走る人は、Garmin・Hammerhead・Wahooのアカウントを連携した
  • ☐ トレーニングの目標を決めた(作った後は変えられない)
  • ☐ 開始日の曜日を決めた(その曜日がトレーニング週の初日になる)

プランを作った後

  • ☐ 決まっているイベントや休み(旅行・出張など)を予定に入れた
  • ☐ 他のサービスから送られる予定と重なっていないか確かめた
  • ☐ ゲームのホーム画面の上と「For You」の列(7日先まで)、Companionのホーム画面に今日の予定が出ているか見た

毎週・走った後

  • ☐ 走った後、Progress Reportの「COACH ANALYSIS」か、Companionの記録でCoachのフィードバックを見た
  • ☐ 変更の提案が出ていたら、理由を読んで「Adapt Plan」か「Not Now」を選んだ
  • ☐ FTPが変わったら、プランの設定を1つ変えて保存した
  • ☐ 週に1回以上走った(報酬の条件)

よくある質問

Q. Coachが選ぶワークアウトは、普通のワークアウトと違うもの?

A. Zwiftのスタッフによると、Coachは既存のワークアウトの中から選びます。Coachの開始に合わせて60本の新しいワークアウトが追加され、これはZwift Plusでない会員もワークアウトの一覧から使えます。目的別に自分で選ぶなら目的別Zwiftワークアウトのまとめも参考になります。

Q. 予定と違うワークアウトを走ると、プランが崩れる?

A. 公式は「レースやグループライド、外での走行、休養もかまわない」としていて、違う練習をしたときは、似た練習効果があったかを評価して組み直します。毎日のワークアウトそのものより、「狙い+時間+強さ」が合っているかが大事、というのが公式の考え方です。

Q. プランを消すとどうなる?

A. Coachが入れたこれからの予定は消えます。自分で追加した予定は残り、過去の予定は走ったかどうかに関係なく表示が残ります。作り直すと週ごとの報酬も最初からになります。

まとめ

Zwift Coachの「思った通りに動かない」の多くは、公式が仕様として説明している動きです。走れる日は候補であること、休んだ分は取り返さないこと、楽な週も計画のうちであることを知っておくと、予定を見て慌てずにすみます。いちばん気をつけたいのは、FTPが変わったときに設定を保存し直すことと、提案はAdapt Planを押すまで反映されないことの2つです。

情報は確認日時点(2026年11月3日)のものです。Zwift Coachは始まったばかりの機能で、仕様や画面は変わることがあります。最新の情報は各公式ページで確認してください。
← 記事一覧へ無料ツールを見る ↗