2x15 FTP Intervalsとは?FTPで15分×2本のZwiftワークアウトを数字で解説

2x15 FTP Intervalsとは? FTPで15分×2本。55分の定番閾値ワークアウト

Zwiftの「2x15 FTP Intervals」は、FTP(1時間ほど続けられる上限の目安のパワー)ちょうどの強さで15分を2本走る、55分のワークアウトです。Zwift公式は「有名な2x20ほどではないが、2x15でもパワーをつけられる」「1時間以内で終わる」と紹介しています。

構成はとてもシンプルですが、Zwiftの公式ブログでは難しさ5段階中3.5。この記事では、公式の説明と構成を確認したうえで、編集部で1秒ごとの負荷を計算し、平均強度、NP(ノーマライズドパワー)、TSS、消費する仕事量(kJ)を数字で出しました。走る前に「どのくらいきついのか」をつかむ材料にしてください。

この記事の要点

  • 構成はウォームアップ10分 → FTP100%×15分 → 60%×10分 → 100%×15分 → クールダウン5分の55分
  • 編集部の計算では平均82%FTP、NPは88%FTP、TSSは約72。What's on Zwift?に載っているStress points 72とほぼ同じ
  • FTPで走る30分は、時間では全体の55%だが、仕事量では67%を占める
  • Zwift公式は楽な日か休養日のあとに走ることを勧め、同じ難しさのワークアウトは週2回までとしている
  • FTPが正しく設定されていないと強さが合わない。走る前にFTPテストで確認しておく

2x15 FTP Intervalsの構成

What's on Zwift?(Zwiftのワークアウトの構成をまとめているサイト)に載っている構成と、Zwift公式のグループワークアウトのイベント説明を照らし合わせると、次のとおりです。強さはすべて、Zwiftに設定したFTPに対する%です。

区間時間強さ(%FTP)FTP 200Wの場合FTP 250Wの場合
ウォームアップ10分40%→80%(少しずつ上がる)80→160W100→200W
1本目15分100%200W250W
回復10分60%120W150W
2本目15分100%200W250W
クールダウン5分75%→40%(少しずつ下がる)150→80W188→100W
合計55分
2x15 FTP Intervalsの構成図。10分のウォームアップ(FTPの40→80%)、FTP100%で15分、60%で10分、100%で15分、5分のクールダウン(75→40%)。合計55分
2x15 FTP Intervalsの構成。出典の構成をもとにRIDE-GATE編集部が作図

Zwift公式ブログでは、回復の10分を「Zone 2の回復」と説明しています。15分の間に強さが変わる区間や、ケイデンス(回転数)の指示はありません。同じ強さを15分続けるだけなので、Halvfemsのように回転数を変える要素もなく、FTPのパワーを保つことだけに集中するワークアウトです。

Zwiftのどこにある?

Zwift公式ブログでは、30〜60分で終わるワークアウトの1つとして紹介され、ワークアウトの画面で「Less than 60 minutes to burn」にチェックを入れると探せると案内されています。作成者はZwift Workout Teamです。

編集部で計算:55分の中身を数字で見る

「FTPで15分×2本」と聞くと、きつい時間は30分です。では、ワークアウト全体ではどのくらいの負荷になるのでしょうか。編集部で、上の構成を1秒ごとの%FTPの並び(3,300秒分)に直して計算しました。ウォームアップとクールダウンは、直線的に強さが変わるものとしています。

1. 平均強度・NP・TSS

項目計算方法結果
平均強度1秒ごとの%FTPの平均81.6%FTP
NP(ノーマライズドパワー)30秒移動平均を4乗して平均し、4乗根をとる88.5%FTP
IF(強度係数)NP ÷ FTP0.885
TSS(秒数×NP×IF)÷(FTP×3600)×10071.7

TSSの式はTrainingPeaksで公開されているものです(Joe Friel氏の解説)。時間が3,300秒、IFが0.885なので、TSSは 3300 ÷ 3600 × 0.885² × 100 ≒ 72 になります。

What's on Zwift?では、このワークアウトのStress pointsは72と表示されています。Zwiftがこの数字をどう計算しているかは公開されていませんが、編集部の計算でもほぼ同じ値になりました。

平均は82%なのに、NPは88%と高くなります。NPは強い区間の影響を大きく数える計算なので、「平均だけを見るより実際のきつさに近い」とされる数字です。100%の区間が長いこのワークアウトでは、平均とNPの差が約7ポイントあります。

2. 時間と仕事量の割合

FTPで走る2本は合計30分で、55分の55%です。ところが、ペダルに加えた仕事量(パワー×時間)で見ると、2本で全体の67%になりました。ウォームアップ・回復・クールダウンの25分は、仕事量では3分の1しかありません。

時間と仕事量の割合のグラフ。100%×15分の2本は時間では55%、仕事量では67%を占める
時間と仕事量の割合(RIDE-GATE編集部計算)。FTPが何ワットでも割合は同じ

3. FTP別の仕事量(kJ)

ペダルに加えた仕事量をFTP別に計算しました(パワー×秒数÷1000)。サイクルコンピューターやZwiftの記録に出るkJの目安になります。

FTP15分×2本の仕事量ワークアウト全体全体の平均パワー
150W270kJ404kJ122W
200W360kJ538kJ163W
250W450kJ673kJ204W
300W540kJ808kJ245W
kJはペダルに加えた仕事量で、体が使ったエネルギー(kcal)とは同じではありません。

4. パワーのレベル別の時間

Coggan氏の7段階のパワーレベル(L1〜L7)に当てはめて、各レベルに入る時間も数えました(境目はパワーゾーン・心拍ゾーンの記事の表のとおり)。

レベル時間主な区間
L1(55%未満)約6分ウォームアップの前半、クールダウンの後半
L2(56〜75%)約18分回復の10分、ウォームアップとクールダウンの一部
L3(76〜90%)約1分ウォームアップの最後
L4(91〜105%)30分15分×2本

What's on Zwift?に載っているZwiftのゾーンでの配分は、Z1が8分、Z2が16分、Z3が1分、Z4が30分です。Zwiftのゾーンは境目が少し違うので(Z1は60%未満)、L1とL2の分け方が数分ずれますが、強い区間はL4(Z4)の30分だけという点は同じです。

このワークアウトが向いている人・向いていない人

公式の説明と上の数字から、向き・不向きを整理しました。

向いている人別のワークアウトのほうがよい人
1時間以内で、閾値(FTP付近)の練習をしたいまだFTPを測ったことがない → 先にFTPテスト
90%前後のSSTに慣れて、次の段階に進みたい前日に強い練習をした(公式は楽な日か休養日のあとを推奨)
強さの変化が少ない単純な構成が好きFTPより上の強さで心肺を追い込みたい → VO2maxインターバル

FTPちょうどの15分は、Halvfemsの90%×12分よりも強く、時間も長い練習です。90%の12分を3本こなせるようになってから、2x15に進むという順番にすると無理がありません。

走り方のポイント

  1. 前日は楽に:Zwift公式のイベント説明では、楽な日か休養日のあとに行うよう書かれています
  2. FTPを最新にする:強さはZwiftに設定したFTPで決まります。古いFTPのままだと、きつすぎたり楽すぎたりします(FTPとは?)
  3. ERGモードの設定を確認:スマートトレーナーのERGモードでは、トレーナーが目標パワーに合わせて負荷を変えます。パワーメーターも使っている場合は、接続の順番とERGの注意点を見ておきましょう
  4. 1本目で飛ばさない:ERGを使わない場合も、1本目の最初から目標より高いパワーで入らないようにします。2本目も同じ強さで走り切れることが目標です
  5. 回復の10分は60%:回復区間で止まってしまうより、軽く回し続けて2本目に備えます
Zwift公式ブログでは、このワークアウトを含む難しさの段階(Tier 3)のワークアウトは「週2回まで」とされています。15分を続けられないほどきつい場合は、FTPの設定が高すぎる可能性もあります。体調がすぐれないときや、胸の痛み・めまいなどがあるときは中止してください。

よくある質問

Q. 2x20との違いは?

A. Zwift公式の説明では「2x20ほど有名ではないが、2x15でもパワーをつけるのに役立ち、1時間以内で終わる」と紹介されています。FTPでの合計時間は2x15が30分、2x20なら40分です。2x15は、平日など時間が限られる日にも組み込みやすい長さです。

Q. 15分を最後まで続けられません

A. ワークアウトの途中でパワーを保てない場合は、Zwiftに設定しているFTPが今の力より高い可能性があります。FTPテストで測り直すか、まずSST(FTPの88〜94%前後)の練習で慣れていく方法もあります。

Q. 心拍数はどのくらいになる?

A. 心拍は人によって違い、同じパワーでも15分の間に少しずつ上がることがあります。このワークアウトはパワー(%FTP)で強さが決まるので、心拍は体の反応を見る補助として使いましょう(パワーゾーン・心拍ゾーン一覧)。

まとめ

  • 2x15 FTP Intervalsは、FTP100%で15分×2本を、10分の60%回復でつなぐ55分のワークアウト
  • 編集部の計算では平均82%FTP、NP88%FTP、TSS約72。What's on Zwift?のStress points 72とほぼ同じ
  • 時間では55%のFTP区間が、仕事量では67%を占める。FTP 250Wなら全体で約673kJ
  • 楽な日か休養日のあとに走り、同じ難しさの練習は週2回までにする
  • 90%前後のSSTに慣れたら、次のステップとして取り入れやすい
ワークアウトの構成と公式の説明は、2026年10月31日に確認した内容です。Zwiftのワークアウトは内容が更新されることがあります。平均強度・NP・TSS・kJ・レベル別の時間は、RIDE-GATE編集部が構成から計算した値です。
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